延命拒否。家族の意見を尊重すべきか?

始めにお断りしておくが、以下はあくまでも患者が高齢者の場合に限定する。

 

NHKの番組で、救急搬送された70代の男性患者が、「送管による人工呼吸などの延命治療を望まない」との明確な意思表示をした。

家族にそれを伝えに行くと「できるかぎりの治療を受けてほしい」との希望。

内線電話にて直接話し合ってもらうことにしたところ、

 だめだめ、諦めちゃだめ

 諦めないで

 大事なんだから、あなたが

 もう近くにいるんだよ、行きたいよ、そっちに

 お願い、やってちょうだい

 生きよう

と、泣き叫んでいた。

 

声も変え、映像にも隠されていたが、恐らくは彼の妻と思われる。

 

正直、私はこれに不快感を覚えた。

 

明らかに、相手の事を思いやっての言葉ではない。

自分をかまってくれる人がいなくなると困るから。

そう言った観点であるにもかかわらず、さも正しいことを言っているかの様子。

 

そう、感じた。

 

小さい頃から、女手一つで苦労して私を育ててくれた母。

やっと自分が稼げるようになった。

感謝しても、感謝仕切れない。

恩返しをする間もなかった。

 

私が共感出来るとすれば、このようなケースぐらいだ。

 

だが、であれば、母にその事をちゃんと伝えれば、ちゃんと喜んでくれるはずだ。

「全ての苦労が報われた。」

そうほっとして、笑って死ねる人生を、全うすることが出来る。

 

本人が延命を拒否している場合に、家族の意見を尊重すべきか?

 

■人の命は絶対

・言うまでもない。人の命は絶対である。家族はどんな手を使ってでも、延命させなければならない。

 

■家族の意見を尊重すべき

・人の命は本人だけのものではない。

・家族が生きることを望むのであれば、本人の意思に関係なく、家族の意見を尊重するべき。

 

■説得するべき

・病気で弱気になっているだけかもしれない。

・可能な限り、説得するべきである。

 

■本人の意見を尊重するべき

・例え延命措置の結果、回復する可能性があったとしても、本人の意思を尊重するべき。

 

■そもそも、家族の意見を聞くのがおかしい

・本人の意思が絶対だ。